慶應義塾大学 湘南キャンパス 秋山美紀研究室 Miki Akiyama Lab

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2015年度 卒プロ

2015年度、秋山研究会では、7名の4年生が卒業研究プロジェクトを完成させ、旅立っていきました。
各自の関心に基づく研究テーマに対して、リサーチクエッションを立て、データの収集と分析を行い、全力を尽くし、読み応えのある卒業論文になりました。 全7題のタイトルと論文要約をご紹介します。
なお学生の皆さんは、学内ネットワークからSFC卒プロデータベースで全文を読むことができます。


■2015年9月卒業生■

The Effect of Smoking Cessation Application on Male SFC Students ~ The Behavior Process of Cessation~

Yugo Iizuka
環境情報学部4年 飯塚 雄吾

【概要】
There are In fact, roughly 15,000 health and fitness applications available on the Apple iTunes® Store and 10,000 on Google Play®, and growing everyday. In these categories there are hundreds of smoking cessation applications are available, but little is known about the effectives of these programs. In this research we will be evaluating the impact for Keio University, Shonan Fujisawa Campus (SFC) male students to a popular, free smartphone application for smoking cessation, Quit Pro: Stop Smoking. Also understand the reasons why students were able to succeed or fail to cease smoking.
キーワード:1. Smoking / 2. Cessation / 3. Application / 4. College Students / 5. Behavior


■2016年3月卒業生■

男性が在宅介護によって抱える困難感と対処行動への認識に関する研究 ~ピアカウンセリングによる支援策に焦点を当てて~
環境情報学部4年 関口 匠

【概要】
 我が国において、介護は家族が担う役割とされてきた。そして、家族支援という観点から在宅介護やゴールドプランが生まれた背景が あった。次第に、認知症や寝たきりの増加が予想され、本人支援という観点から介護保険制度が制定された。そして現在、日本における高齢者施策の中心は本人 支援に焦点を当てており、家族支援への視点が欠けている。  そのため、第2章では男性家族介護者に焦点を当てて、男性が主介護者としての役割を担うに当たり、どのような困難感を抱えており、困難感に対してどのよ うな対処行動をとっているのかを明らかにすることを目的とした。調査方法はインタビュー法を用いた質的調査の実施により、得られたデータをKJ法によって 分析した。対象者は、現在又は過去に主介護者として在宅介護経験がある男性9名を対象とした。その結果、男性家族介護者が困難感を乗り越えるための糸口と して、[経験や価値観の殻を破ること][急激な変化への不適応][仕事と介護の両立][心の開放]の4点が示唆された。以上の4点から、男性は、介護開始 以前に地域と融和しながら自立した生活を営む力を身につけることが望ましく、介護生活が始まるや否や障壁となる家事や生活援助などの困難感によって生じ る、急激な変化を抑えることが重要である。そして、試行錯誤の介護生活では、一歩を踏み出す行動力を持って、経験や価値観の殻を破ることが重要であること が明らかになった。そして、心の開放によって相手に本音を伝えることを恥ずかしがらず、相手の話に耳を傾けながら意図を汲み取り、内省や振り返りをしなが ら気持ちの整理をすることを意識することが重要である。また、仕事と介護の両立では、会社の制度を理解することや社会資源を有効に活用しながら会社の理解 を求めて、所定労働時間内で無理なく働き続けることが望ましいことが明らかになった。  そして第2章の結果を踏まえて、男性家族介護者への支援の方向性を検討するために、介護者の支援を行なう専門職5名に対して、インタビュー法を用いた質 的調査を実施して、得られたデータを内容分析の手法を参考に分析し、結果と考察を叙述化した。その結果、[男性家族介護者の人物像を理解すること]、[本 当に必要な情報の提供と意思決定を委ねること]、[家族にしか出来ないことを理解すること]、[地域で支えること]、[介護開始以前から取組むべきこ と]、[介護者の健康に注意すること]、[要介護者への理解を深めること]、[介護者と支援者の接地面積を増やすこと] の8点が示唆された。
キーワード:1. 男性家族介護者 / 2. 困難感 / 3. 対処行動 / 4. 支援策 / 5. ピアカウンセリング



仕事における居場所概念の構築と尺度の作成
環境情報学部4年 氏家 慶介

【概要】
「居場所」の研究は児童・生徒を対象には行われているものの,仕事における「居場所」についての実証的な研究は見当たらない。しかしながら,昨今の自己責任型のキャリア開発の必要性や人間関係を初めとするストレスの増加から,労働者にとっても「居場所」の問題は重要であると考えられる。そこで本研究では,「仕事における居場所」概念を明らかにし,「仕事における居場所感」を測定できる尺度の開発を目指した。  KJ法で抽出された概念をもとに作成した質問紙を用いて,労働者331名を対象に調査を行ったところ,「仕事に対する当事者意識」「仕事における関係性」「仕事での自己効力感」の3つの因子が「仕事における居場所感」の構成要素として抽出された。また,重回帰分析の結果から,「仕事に対する当事者意識」が他の因子よりも「仕事における居場所感」の強い要素であることが示唆された。また,「性別」「年齢」「勤続年数」「転職回数」「職種」「職位」と「仕事における居場所感」との関連を検討したところ,「仕事に対する当事者意識」と「仕事における関係性」は「職位」によって,「仕事での自己効力感」は「性別」「年齢」「勤続年数」「職位」によって,それぞれ統計的に有意な差が見られた。  社内・社外のソーシャルサポートの有無によって「仕事における居場所感」に差があるかを検討したところ,ソーシャルサポートが低いほど「仕事における居場所感」が低いことが明らかになった。また,仕事に理解がある相談相手が,職場や職場外,社外といった様々な立場にいる労働者ほど「仕事における居場所感」を感じやすい傾向が示された。
キーワード:1. 仕事における居場所 / 2. 当事者意識 / 3. 関係性 / 4. 自己効力感 / 5. ソーシャルサポート



無関心期・関心期の大学生に対する禁煙方法の模索
環境情報学部4年 松村 和樹

【概要】
わが国ではタバコ中毒者が年々減少しているとはいえ、周囲にいる喫煙者との関係で本意でなく喫煙してしまい、喫煙者になってしまう大 学生が少なくないのが現状である。本研究は友人関係を利用したグループ禁煙の有効性を検証しながら、禁煙に対して無関心期・関心期の大学生への有効的な禁 煙方法を明らかにすることを目的とする。本論文は大きく三つの要素で構成される。まず、先行研究を踏まえ、大学生を対象にグループ禁煙の有効性を検証する 介入研究を行った。参加者に対してアンケート調査・インタビュー調査を行い、その結果に基づき、大学生の喫煙者に対する禁煙方法に必要な要素を考察した。 本研究では、禁煙方法に必要な要素の一部として【周囲によるきっかけ作り・本人の喫煙状況の理解・周囲による禁煙に対するフォロー】という3つの要素が重 要であることが明らかになった。
キーワード:1. ピア・プレッシャー / 2. 禁煙方法 / 3. 大学生 / 4. 周囲の存在



知的障害者の余暇活動を通したつながり支援の可能性-ガイドヘルプを中心とした考察
総合政策学部4年 若井 春香

【概要】
余暇の充実は、個人の豊かさであり、個人を支える社会の豊かさでもある。知的障害者ついては、家族の負担の大きさ、機会の少なさから 余暇の取り組みが不十分であることが指摘されている。そもそも、余暇活動を充実することが、どのように豊かさにつながるのかについては明らかにされていな い。本研究では、特に障害者の外出と余暇活動を支える地域サービスであるガイドヘルプに焦点をあてた。知的障害者の家族を対象にしたインタビューの結果、 [本人のペースで過ごせる]、[外出パターンの変化]、[複数のヘルパーとの交流]といった利点が、障害者本人及び家族の成長や人間関係の広がりをもたら したことが明らかになった。障害者の余暇に家族以外の第3者が関わる意義は大きく、今後はさらに多くの人が参加することが望まれる。
キーワード:1. 余暇活動 / 2. 知的障害者 / 3. 障害者家族 / 4. ガイドヘルプ / 5. 第3者



女性正社員の出産後の就業継続にむけて-就業継続への肯定感とその形成要因-
総合政策学部4年 鈴本 香緒里

【概要】
 近年、女性の社会進出、仕事と育児の両立が推進されている。様々な制度による推進を行う一方で、日本の第一子出産前後の就業継続率 は大きな変化が見られず、仕事と育児の両立が行われているとは言い難い。そこで、本研究は、正社員として就業継続する女性が就業継続に至る要因と、直面す る困難とその対処方法を探索することを目的とする。文献調査から、就業継続規定要因は「職場環境要因」、「育児資源要因」、「意識要因」に分類されること がわかった。そしてインタビュー調査から、キャリア観の変化として、大学卒業時の就業継続希望は漠然としているが、妊娠・出産・復職前後には「就業継続へ の肯定感」が強まっていることがわかった。これを形成する要素として、「身近な女性の就業状況」、「社内の雰囲気」、「家族のサポート」が重要であること が示唆された。また、仕事と育児の両立における困難として「子どもの病気」、「就業時間に限りがあること」があることとその対処方法が示唆された。
キーワード:1. 就業継続 / 2. 仕事と育児の両立 / 3. 正社員



入院児への教育サポートを保障するための多職種連携に関する考察
総合政策学部4年 陣内 萌

【概要】
 本研究は、「入院児が必要な教育サポートを受けられるようにすること」を最終的な目標とする。この目標達成に向け、とくに医療・教育間に着目した多職種連携をよりスムーズに行うための施策提案及びその実施に取り組む。  まずは、アプローチすべき課題の把握を目的に、医者・看護師・病棟保育士・病院内教員にインタビューを行った。結果として、「日頃からのコミュニケーション」「経験豊かな非医療者」「システム化」「相互理解への努力」が多職種連携の成功要因として挙げられた。また、阻害要因は、「帰属感の欠如」「貧困な情報量」「共通言語の相違」であった。  インタビュー調査の結果をもとに、「貧困な情報量」が原因で「連携が取りにくい」と複数の回答を得た通常学級教員をターゲットとし、インタ-ネットを用いたナレッジの蓄積・共有システムの考案を行った。
キーワード:1. 入院児 / 2. 病弱教育 / 3. トータルケア / 4. チーム医療 / 5. 多職種連携