2017.06.20
[学部研究会]
延命治療に関するディスカッション(6月20日、研究会1)
こんにちは。総合2年 の阿部愛里です。
本日は、インフォームドコンセント、利益相反、遺伝子情報についてのセクションの学習を行いました。
ワークショップは「インフォームドコンセント」の章を発展させた題材を用いたディスカッションでした。
1つ目の問いは、「あなたの祖母が意識不明の重体で運ばれ、延命治療を受けるか、受けないかという選択を短時間で決定するよう迫られた時にどちらを選びますか?」
というものでした。
2チームが延命治療を選び、1チームが延命治療を拒否しました。
続いて、先ほどの続きの場面設定が提示されました。
延命治療をした祖母は人工呼吸器などの管に繋がれ、意識が1ヶ月間戻っていません。さらに1年半以上が発生しましたが意識が戻っていません。
ファシリテータから、「この状態になった時に、率直に最初の決断は良かったと言えますか?」という問いが投げかけられました。
「家族全員で選択したんだったら良いのではないか?」
「この先も目覚める可能性が低いなら延命しないほうが...」
「自分には殺すことはできないから、延命を続けるしかないかな...」
など、参加者は迷いながらも、それぞれ個人の様々な価値観を述べて、共有していきました。
さらにファシリテータからは、
「自分が30歳になったことを仮定し、自分の配偶者がそのような状況になったら延命治療をしますか?しませんか?」
「自分の子どもだったら?」という問いが投げかけられました。
「子どもが小さかったら、意識はなくても成長していくし、それを見ていたら延命治療をやめるとか、しないってことは言いにくい...」
という意見が出ました。
続けて、「ではその半分親のエゴで生かされている子どもが、もし自分だったら?」
という問いが出され、それぞれに自分の意見をぶつけていきました。
最初はモヤっとしていた研究会のメンバーの頭がよりモヤモヤが増して、普段は考えないような答えのない問題を考える良いエクササイズになりました。
インフォームドコンセントなど今回扱ったのテーマは、一見、自分から遠い存在に感じますが、実は身近に潜んでいるものです。
近い将来に起こる可能性もあります。
そのような時に備えて、話しづらいことですが家族との何気ない会話の中でこのようなことに触れてみることが大切だと思います。
(文 総合2年 阿部愛里)