2018.10.10
[学部研究会]
コミュニケーション学を深める
4限の時間では、今週からより具体的にコミュニケーション学について理解を深めよう!ということで、先週に引き続き杉本なおみ先生著「改訂 医療者のためのコミュニケーション入門」の輪読を行っていきました。今回の輪読章は第1章 迷信だらけの「コミュニケーション」 第2章 人の中にある「意味」でした。また時間の終盤では、4年生の卒論発表を行いました。
まず第1章の輪読を行いました。私たちは普段、相手からの反応がない=コミュニケーションがないという考えを持ちがちですが、それはコミュニケーション学的には誤りである。といったように、私たちが何気なく使ってしまっている「コミュニケーション」というものの定義をおさえつつ、「迷信」を解いていく章でした(気になる方は是非本を読んでみてください!)。また、この章の理解を深めるために、小黒さんと金さんがファシリテーターになってワークを行いました。自分たちの生活の中で、このような「迷信」によってコミュニケーションがうまく図れなかった例をあげみんなで共有していきました。私たちの班では「大丈夫です問題」が取り上げられ、「大丈夫です」って肯定の意味でも否定の意味でもとれるから難しいよね、という話で盛り上がりました。また、この問題を防ぐための方法として、相手の仕草にも気を配ってみる(首を振りながら大丈夫ですといったら否定の意味ととれる)、問いかけ方を変えてみる(〜していいですか?ではなく、〜して大丈夫ですか?と聞けば、大丈夫ですは肯定の意味にほぼほぼ限定出来る)といいよねというまとめを行いました。
次に第2章の輪読を行いました。「意味は人の中」ということをキーワードに、私たちがコミュニケーションを図っていくなかで、意味は辞書によって定まったものでもなく、ましてや空間に漂っているものではない。「意味は人の中にある」ということを学びました。この章の理解を深めるワークでは、岩藤さんと後藤さんがファシリテーターになって、ジェスチャーゲームを行いました。ゲームのお題は感情に関するものが中心で、例えば体調が悪いというジェスチャーを一つ取っても、お腹を押さえる人がいたり、頭を押さえる人がいたり、咳き込む人がいたりとまさに「意味は人の中」ということを実感させられました。また嬉しいという感情をジェスチャーで表現しても、相手には「え、なにそれ、楽しい?」となかなか伝わらないことからも、「意味は人の中」にあるからこそこのようなすれ違いが起こるんだということを学ぶことが出来ました。また、コミュニケーション・プロセスについても理解を深め、私たちがコミュニケーションを図ろうとするうえで様々なノイズが発生しているということを再確認しました。
最後に4年生の卒論発表ということで、平山さんの卒論の発表を聞き、フィードバックを行いました。学部生や秋山先生、内山先生から様々なフィードバックがあり、徐々に卒論としての形となっていくのかなという期待が高まりつつあります!
以上、盛りだくさんな内容でお送りした4限でした!!
(環境情報学部3年 原田浩平)